“都市と芸術”をテーマに掲げる三菱一号館美術館で4月6日から7月25日まで「マネとモダン・パリ」展が開催されている。「マネが生きたパリという都市にスポットを当てて、彼の画業をあぶり出す」と語る同美術館館長・高橋明也氏に印象派の枠にとどまらないマネ作品の影響力について聞いた。

Photo: Yuki Akiyama
“マネ~ピカソ~ジェフ・クーンズ”
近代絵画の礎を築いたマネは、後世の芸術家たちにも決定的な影響を与えました。現代アートも例外ではなく、その意識下にマネの影響を感じる作品が多々あります。例えば1990年代にジェフ・クーンズが発表したチチョリーナと”共演”した挑発的な作品の中にも、直観的にマネの影響を感じました。実際、クーンズはマネのライフスタイルに憧れているようで彼自身、マネ作品のコレクターなのです。今回は彼のコレクションから2点出品してもらいました。
ちなみにクーンズはピカソも大好きで、2008年にロンドンとパリで開催された「ピカソと巨匠たち」という展覧会でも、コレクターとしてピカソを出品していました。そのピカソもやはりマネが大好きで、「アヴィニヨンの娘」をはじめ、若い頃からマネを意識した作品を数多く描いています。この“マネ~ピカソ~クーンズ”という興味深い円環に、近代絵画から現代アートに脈々と通じているマネという画家の深い影響力が垣間見えます。
ここ十年ほどで日本は都市文化は一つのピークを迎えていると言えますが、約200年前にピークを迎えた欧州の都市のモデルニテの中から生まれたマネのような作家は、これからの日本の芸術を考える上でケーススタディーとなるのではないでしょうか。今回の開館記念展は“印象派”という視点からだけでは決して語り尽せない、マネの画業の多彩な側面を味わっていただける貴重な機会になると思います。
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「マネとモダン・パリ」
会場/三菱一号館美術館
東京都千代田区丸の内2-6-2
最寄り駅:東京メトロ千代田線「二重橋前」駅、
都営三田線「日比谷」駅、JR東京駅・有楽町駅













